もとやま畳店の工房兼自宅は築50年ほどの古い建物です。
2階部分には自宅があり、1階工房の真上の和室6畳に炉を切って本格的なお茶室を設けました。そ更に、炭のお点前が行えるように、本炉壇も誂えました。
施工は、数寄屋大工の村瀬氏と、静好堂中島の中島氏が担当しました。
通常の住宅とは異なり1階と2階の間にスペースが無く、1階工房の天井を見上げると、宙吊りのような構造になっています。しかし、村瀬氏の確かな技術により、しっかりとした施工が行われ、強度に関してはまったく問題ありません。
また、襖には裂地を使用し、壁には腰張りに湊紙を貼るなどして、立派なお茶室へと早変わりいたしました。
この新たなお茶室が、本炉壇を囲んで異なる流派を超えた様々な方々が集まり、茶の湯を楽しむ空間となることを願っています。